毎日更新されている サポートコデック表 で全ての対応コデックを一覧できま す。一部はMPlayer 用バイナリとして我々のホームページの download section で入手できます。もっとも重要なのは以下:
.wmv
ファイルで使われている Windows
Media Video 7/8 (WMV1/WMV2) 用のネィティブ・デコーダ、および Windows
Media Video 9 (WMV3), 用のWin32 DLL デコーダ。libavcodec
の RealVideo
1.0 & 2.0, および RealPlayerライブラリを用いる RealVideo
3.0 & 4.0 コデック。未サポートの Win32 コデックがあったら codec importing HOWTO を読んでサポートに手を貸して下さい。
x264 はH.264 映像ストリームを作成する為のライブラリです。100%完成してはいませんが、少なくともH.264の機能のなかで品質に影響の大きな機能はほとんど、なんらかの形でサポートしています。H.264規格の先進的な機能の中には、本質的に映像の品質とは全く無関係なものたくさん定義されています。そうしたものの多くは、まだx264には実装されていません。
エンコーダの機能
H.264 は ITU と MPEG が共同で開発した新しいデジタルビデオコデックの名称です。大変ややこしい事に、“ISO/IEC 14496-10“ とか “MPEG-4 Part 10“ などとも言います。一般的には “MPEG-4 AVC“ とか、単に “AVC“ とも呼ばれます。
なんと呼ぼうと H.264 は一般的にMPEG-4 ASPの品質を 5%~30%低いビットレートで実現できますから、試す価値はあります。実際の結果は素材映像の内容とエンコーダの性能によります。しかしH.264はメリットだけではありません。 デコードには極めて高速なCPUと大量のメモリが必要なようです。実例を挙げると、1733 MHzのAthlonで、DVD解像度の1500kbps H.264 ビデオの再生はCPUの約35% を使います。これに対してDVD-解像度の1500kbps MPEG-4 ASP ビデオはCPUの10%しか使いません。これは大半のユーザーにとってHD解像度の再生はほとんど問題外だという事です。また同時に、そこそこのDVD ripですら2.0 GHz程度以下のプロセッサではぎくしゃくする事があると言う事でもあります。
エンコードに必要な性能は、少なくとも x264ではそこまで酷くありません。例えば、1733 MHzの Athlon では一般的な DVD エンコードは 5-15fps程度で走ります。
この文書ではH.264の詳細は説明しませんが、おおまかな概略はこちらのpdfにあります: The H.264/AVC Advanced Video Coding Standard: Overview and Introduction to the Fidelity Range Extensions(PDF). (* Tag: H.264/AVC規格概要で一部試訳しています)。
MPlayer は libavcodec のH.264デコーダを使います。2004年7月以降、libavcodec は少なくとも最小限の H.264 デコードはできるようになっていて、それ以後もサポートする機能とCPU利用効率の両面で大きく進歩しています。常に最近のSVN checkoutを使うよう心がけて下さい。
libavcodecの H.264デコード機能が最近進化したかどうかを手っ取り早く確かめるには、FFmpeg Subversion repository's web interface. をまめに見ておくと良いでしょう。
subversion クライアントをインストールしてあれば、以下のコマンドで最新の x264 ソースコードがダウンロードできます。:
svn co svn://svn.videolan.org/x264/trunk x264
x264 のAPI に変更があれば MPlayer のソースコードも追随しますから、MPlayerも常にSVN版を使うのが良いでしょう。おそらくこの状況は x264が「リリース」されたら変わると思いますが、それまでの間 x264 は極めて「unstable」と考えるべきでしょう。というのは、プログラミング・インタフェイスが変わる事があるからです[*1]。
x264のビルドとインストール方法は標準的なものです:
./configure && make && sudo make install
これで libx264.a が /usr/local/lib
に、そして x264.h が /usr/local/include
にインストールされます。
x264 のライブラリとヘッダが標準的な場所にあれば、x264 をサポートする MPlayer のビルドは簡単です。通常通り:
./configure && make && sudo make install
これでMEncoderの./configureスクリプトがx264を自動検出します。これで準備は完了。
[*1]:参考:ageha|MEncoderの-x264encopts、大規模改訂