昨年11月にこういう記事がありました。元記事は平文。装飾オレ。
※asahi.comでは閲覧出来なくなっています。2006 年11月24日10時18分
政府の知的財産戦略本部(本部長・安倍首相)は、音楽や映像を違法コピーした「海賊 版」をインターネット上からダウンロードすることを全面的に禁止する著 作権法改正に着手する。27日に開く知財本部コンテンツ専門調査会に 事務局案を提案。罰 則も設け、08年通常国会に提出をめざして いる改正案に盛り込む。 海外でも人気が高い日本のマンガやアニメなどの権利保護を強め、コンテンツ産業の育成を促す狙いがある。
現 行の著作権法では、著作権者の承諾なしに複製したコンテンツをネット上に流すことは違法だが、違法コピーをダウンロードして も、個人で利用する限りは著 作権の侵害とはならない。このため、ネット上で違法コピーを入手する行為が横行しても、規制するのは極めて困難だ。
政府は「世界トップクラスのコンテンツ大国を実現する」との方針を掲げ、アニメや映画、ゲーム、音楽、出版などのコンテンツ産業の 市場規模を、2010年 までに15兆円にしたいとの目標を04年に設定している。
知財本部は、現状を放置すれば正規のコンテンツの買い手が減り、正当な利益を得られない制作者(* 手を動かす人のこと、著作利権保持者=製作者とは限らない*)が創作意欲 を失いかねないと判断。海賊版のダウンロードが違 法であることを明確にすることでその流通を減らし、コンテンツ産業を成長分野に育てたい考えだ。
この時点で文化庁に割り振られたタスクは「A) 08通常国会までに、B) 違法サイトからのダウンロードを禁止する理由を考えて、C) それが通り易いように地ならししとく」だったように思えます。文化庁がこ のどれか、特にB)をくつがえすのは首相官邸に逆らう事になるので、数千程度のパブコメでは不足だったのでしょう。
1)「違法サイトか
らのダウンロード禁
止」は官邸主導の既定路線。
2)推
進エンジンは、「知的財産戦略本部(首相官邸)」の「知財本部コンテンツ専門調査会」の、そのまた事務局。
3)目
に見える焦点は2008通常国会(または各党の選抜議員で構成するなんとか委員会?での討議)。
4)当
初案では罰則付きの予定だったが後退した。
例えば日本の著作権法には、ぱっとみで違法サクヒン流 通の抑止に使えそうな権利が6つあります。複製権、上演権、上映権、公衆送信権、頒布権、譲渡権。映像であれ音楽であれ「違法サイトからのダウン ロード or それらへのアップロード」はかならずこのどれかにひっかかるように思えます。特に「映画の著作物」固有の頒 布権は使いようによってはオールマイティですし。WEB企業やネットユーザーの立ち場から、これでは足りないのですか、という疑問を、知財本部に 入力できる存在は06/11月の時点の日本にはなかった。
ええっと、マズいのは「知的財産戦略本部」、首相官邸のインテリジェンス(情報収集/分析力)だという気がしてきました。霞ヶ関の天下りを受け入 れてる団体からしか情報収集してないのじゃないでしょうか。自分の情報収集先の偏りを点検するのもインテリジェンスのうちのはずですが、、、ムリだよ なぁ。「情報とる」っていったら外郭団体に電話する事だし、googleどころかMSもAppleもねーもんなぁ、、、。
上記記事の時点で既に文化庁は改正法案の叩き台を持っていた筈です。んで識者委員会で出た論点に応じて、逐一通り易いように微調整を続けた筈で す。今から考えるとこの組織ぜんぶ国会の予行演習に見えてきます。例えは悪いですが株主総会前にいくつか株主懇談会やって、総会屋の突っ込みどころをちま ちま潰してくみたいな。
ちょっと話ずれますけど、与党は担当分野の行政を預かる官僚に加えてこういうマシンも使えるわけで、野党が議員立法だすとこの情報集積が全部敵に まわらない?
埋め込みは許可されていないのでスクショ。リンク先にある解説は「初のクリスマステレビ放送、または、'Queen's Speech'。ノーフォークのサンドリンガム御用邸にて収録」といったところか。
asahi.com:英王室もユーチューブ活用 女王のクリスマスメッセージ によると、YouTubeの The Royal Channel は女王ご自身の意向を受けたもので、王室に関する過去の映像なども見ることができる。との事。
ブロークンイングリッシュ全盛のご時世、うま、いや良い事だ。是非我が皇室もですな、、、。
いや王様ってすげー語学教材なんだよ。陛下の会見とか、日本語としてきれいである上に主述が明瞭で、英訳しやすい。漢文調(SVOC構造の読み下し)になってない。なんかさー、そこにカラダ張ってるひとがいんだろーなーってカンジで結構スキなんだよね。
てな野暮はともかく、良いクリスマスを。