「泡立てクリームを作ろうとして失敗した残骸」は「failed whipped cream」と言っていえない事も、ない。まぁ、ようするにただの液体生クリームだけど。
水は常温では液体だが、低温では固体、高温では気体になるように、泡立てクリームにもなんらかの成立条件があるのだ。私はソレを解明し、体得しなければならない。その為にはまず、目の前にある現実を「泡立てクリームであって欲しかったナニカ」と認識する必要がある。断じて「ただの液体クリーム」などではないのだ。
失敗国家(failed state)、もしくは崩壊国家 (collapsed state) も、これに似た言い回し、というか「失敗」という概念の捉え方というか、脳内文脈があるように思える。字面だけで言ってますけど。
だって「国家」も「国民」も「愛国心」も自生するものではないもんな。グーグルアースに写ってないもん。別レイヤーだもん。意識的であれ無意識的であれ、なんらかの人為の結果には違いないよ。たぶん。
レッシグさんの言う"corruption"は、確かに「腐敗」としか訳しようがないとは思う。
英辞郎様もこう言っておらるる。
■corruption {名-1} : 堕落、腐敗、汚職、不正行為、賄賂、政治腐敗、買収
■corruption {名-2} : 変造、改悪
■corruption {名-3} : 言語の^訛り[転訛]、異形
「ション」だから元は動詞か形容詞を無理くり名詞化したものだよな。そっちのニュアンスはどーなのか?
■corrupt {形-1} : 堕落した、不正な、不正を働く、買収された、崩れた、汚職の、腐敗した、腹黒い
■corrupt {形-2} : (文書などが)間違いの多い
■corrupt {自動} : 堕落する、買収される、崩壊する
■corrupt {他動-1} : 汚す、堕落させる、(賄賂で)買収する、(道徳的に)腐敗させる、道徳的な悪影響を及ぼす
■corrupt {他動-2} : (原文を)改悪する
むー。でも地味に、手で砂をすくった時に指の間からざーっと落ちてくみたいな印象がある。勝手な印象だけど。ロスト・イン・トランスレーションつうの?。だからって水かき生やすわけにもいかないが、、、ちなみに白人って水かき生えてんだぜ?そーささやくのよ、あたしのごフッ(腹。
***シャカシャカ****
用例で一番多いのはやはり「腐った」:
・corrupt government : 腐敗した政府
・corrupt man : はらわたの腐った男 ← ここまで強い言い方とゆうことか。いや、強いのは"man"か?
だから腐敗で間違いない事は間違いない。しかし、数は少ないが、このへんは地味にニュアンスが違う:
・corrupt English : なまった英語
・corrupt form of English : なまった英語
・corrupt film : 不健全映画
・corrupt manuscript : 原形の損なわれた写本
・corrupt text : 転写間違いのあるテキスト
このへんになってくると「XXたらんとの意図は認められるが、しくじっちゃいましたねぇ」とか、「XXであってほしいんだけど、そのレベルに達してない」とか、「理想はこう、しかし、現状はそうでは無い」みたいな印象が出て来る。この印象に従って意訳すっと、
・corrupt man → 漢のなりそこない(合体効果で強さ倍増)
・corrupt government → 政府の出来損ない
・corrupt kin → と金狙いで二歩ちょんぼ(ないない)
「腐敗」より和文にハメ込みにくくなるが、底意や含蓄は「ラベルより機能を先に見る思考方式が、、、あーはいはい今戻ります。戻りますってば。
***シャカシャカ****
「理想はこう、しかし、現状はそうでは無い」場合、選択肢は三つある。
1)妥協なき理想の追求:あくまで現状を変える。とことん変える。
2)適当に妥協:現状と理想の間で望み得る最善を達成する。
3)なにもしない:現状でガマン。
理想なき妥協は迷走に過ぎない。迷走は妥協より悪い。なにはなくともまず理想。可能な限り明確に。
現状を無視した理想は妄想に過ぎない。現状を知らずに理想との距離は測れない。可能な限り明確に。
望み得る最善を目指すには、理想と現状を把握しなければならない。両者を要素分解し、評価軸を立て、各要素の影響度を評価する必要がある。可能な限りくっきりと。
自分の理解では。
近頃のレッシグさんは次の文章を完成するべく、のうみそを絞っている。よーに見える。
「現在のアメリカ社会は、本来の目的に照らして、ナニカが、corruptしている。」
・現在のアメリカ社会は:主題。あくまで米国人が米国人のためにやっている事。
・本来の目的に照らして:理想。「最大多数の最大幸福」であるように、見える。
・ナニカ:理想達成手段の一群、政治、学問、専門家、、、、などなど。
・corrupt:エンコで言うと、オプションの選択ミス、または、指定値が不適切。
いまんとこ「corruptという現象」を洗い出してる段階。に見える。
それに対してあれこれ言うのは「ソレでなくこっちのオプションを弄れ」とか、「XXなんて意味ない」とか、あれこれだべるエンコ厨とあんま違わないようにも、見える。最終的に必要なのは「構造の把握」と「実績による証明」だ。
アメリカ人は「現在のアメリカ社会においては」なんていちいち言わない。
Winユーザは「Windowsにおいては」なんていちいち言わない。
基礎概念は拝借できるにしても、そのまま同じように動くものではない。
***シャカシャカ****
ところで英語は「動詞+ション」でほぼ完全な名詞になる。「動詞+ing」は現在進行形と教わったが、なぜか名詞っぽく使う事もある。「名詞+ing」で動詞になる事もある。
・astroturf(アストロドームの人工芝) → astroturfing(炎上、、、か?)
「アサヒる」みたいなもんだろう。背景事情があるはずだ。
イ)
アストロドーム:1965、世界初のドーム球場。
ロ)アストロターフ:人口芝。上記の日照の問題から世界で初めて開発された(cf. 同上)。
ハ)
アストロターフィング:無関係な人々が一致団結して何かに対して声を上げたかのように見せかけること。
ロ)と、ハ)の間になんかワンステップ入ってるように思う。人工芝を敷く事。一気に一色に染まる様子から、転じてXXの意味にも使われる、みたいな?
想像するに「テレビもラジオも中吊り広告も駅看板もウチの広告で埋めてしまへ!」みたいな。「XX駅前ジャックだ!!」みたいな。「あすとろターフ いっと!」みたいな。「なぎはらえ!!」。
えーっと、大統領選の選挙参謀とか使いそうだな。
「炎上」って現象には、、、なんか、一匹が走りだしたらみんな一斉に走り出すシマウマの群れ、というとアレか。大半は野次馬(なんだー!どーしたー!これも燃えるかなー!おーやってみろー!)、みたいな印象を持ってるんだけど。
アストロターフィングにはもう少し作為的な語感があるように思う。例えば「デモの参加者数を偽る」とか。「記者会見をやらせ質問で埋める」とか。むしろ語感としては「アサヒる」のほうが近いケースがあるかもしれない。
アサヒだけ読んでればアサヒ的になり、反論を受け入れにくくなる。
ジョブスのコトバだけ読んでれば信者になり、反論を受け入れにくくなる。
喫煙有害論者のプロパガンダだけ読んでれば信者になり、反論を受け入れにくくなる。
そういう人が多ければ多いほど、彼らは異論に攻撃を始める。自律的に。
そういう人を増やせば増やすほど、アサヒ/ジョブス/喫煙有害論サイドは、おいしい。
アストロターフィングってそういう語感含みなんでないかなぁ。
オレのアタマにある考えが、どこから来たものなのか、オレは知らない。
所詮この世は洗脳戦だ。
***シャカシャカ****
日本語の「名詞+る」の例。
・アサヒる。アサヒれば。アサヒるとき。アサヒろ。アサヒってんぢゃねーよ!
・アベする。アベすれば。アベするとき。アベしろ。アベしてんぢゃねーよ!
せめて「アベっちゃおうかなぁ」でないと流行らない。おもしろくないから。
短縮せずに名詞+Doの形式を維持したまま口語化する場合、なんらかの工夫がともなう。
「茶ぁしばく」→「ねーちゃん茶ぁしばきたおさんけ」
「牛しばく」→ 吉野屋で牛丼を食す事を指す。あるいは一部の大学限定かもしれない。
「アベする」を思いついた脳は、「コトバのチカラが腐ってる(corrupt)」。で良いとおもう。
・corrupt press : 悪徳新聞
たぶん新聞の本義を忘れて世論誘導かオカネに堕した、という意味だ。
***シャ、、、、****
ねぇこれ「泡立て用」って書いてないけどこうゆうもん?、、、ねぇっ。
、、、なぜ目を逸らすッ!(くわっ)