両氏によると、マガジンがマンガ単行本にDVDを付けていると言う。各25分でテレビアニメ1話ぶんだが新作のようだ。DVD付き初回限定版『スクールランブル 21巻』 に記載のカスタマーレビューによると;
もう一つの本巻の注目点、DVDの話。
DVD スクールランブル 3学期 #25が収録されています。
いきなり第25話。
びっくりです。
しかも冒頭で3学期の始まりから歩行祭(3/28)のラストシーン天満と烏丸の競争前までを一気にまとめちゃいます。(24話までは放送済み、という「設定」で作られているため)
ほぼ21巻中盤~後半をトレースして播磨が天満を拉致ったところで次回へつづく、でした。
アニメのスクランも久々でしたが相変わらずのテイストで、シリアスとギャグのハイブリッドっぷりがよいです。
つまり単行本の内容と連動しているとゆうちょいと小面憎い芸コマぶりぢゃあ~りませんか♪てゆうかちょっとマテ。25分アニメって1000万は掛かるんちゃうんか?単純に五個あるから125分で五千万?その値で元はとれるのかい?
各巻のお値段は上記の通り。なぜか左端だけ妙に高いが、これは高野様プレミア として除外。ざっと一巻3300円、素の単行本価格420円を抜いて、DVDは正味で2880円。こいつで一千万を割る。
10000000(円) ÷ 2880(円) = 3472.22222222222(部)
3500部でペイ。製作に1300張り込んでも4514部でペイ。そしてFANTA-Gさんの記事によると、「ネギま」の方は予約で8万超えだとか・・・どぅぇえ~いネギまはいい!高野様はどうなんだ!!
、、、失礼。取り乱しました。
実際にはプロモ費とか配送コストとかいろいろ載ってくるので損益分岐点はもうちょい高くなるハズだが、この場合は単行本のコストに混ぜ込んでしまえる。「初回特典DVD付き」は人気作に限られるだろうが、テレビアニメだってそれなりの人気作でなきゃなれない。そして単行本連動なら制作スケジュールに余裕がある。実際にアニメータが手を動かす前に、企画や脚本や絵コンテを練り込める。それがどれほどサクヒンの質的向上に資するものか見てぇ。主に高野様を(もういいって。
なんなら、テレビよりコストかけるような真似もできるかも知れない。単行本特典で回収できなくても、タイムラグつけて、まずセル、次にレンタル、コピワンを維持するペイTVに放映権を売りつけ、PS3のレンタル配信で稼ぎ、iTunesでファイルを売り、最後に地上波の皆さんが「放送させて下さい」とおっしゃるなら一話1000万円で許してさしあげても良くってよ?てな真似もできそうだ。当然でしょう?ビジネスなのですから。10回もコピーされるようなルートにホイホイ流す人がどこにありますか。ビンボー人は最後です。とことん儲け倒した後です!悔しかったら泥のやうにはたらきなさ~い?ほ~っほっほっほ。
、、、って誰なんだよコレは。ツインテール執事?いや失礼。「あちらさんの事情」に脳を振ると、そんなとこぢゃまいか。もちろん消費者としては安い方が良いし、無料で録画し放題の地上波放送でバンバン流してくれよってとこだけども、そのシカケが持つ見込みは薄い。もはや地上波無料放送は莫大なオカネをアニメ製作に出してくれる旦那ではないし、DVDの宣伝目的でカネ払って放送しても翌日には中国語字幕付きで全世界同時公開される。人気があるのは結構だが、価値の創造者に成果に見合った報酬がわたらないのは頂けない。アニメ屋さんだって霞を喰うイキモノではないのだ。だから、この場では「無料視聴の時代はもうすぐ終わる」と考える。そしてできるだけ安く楽しむ方法を考える。てゆうか自分なりの答えは既に書いた。いやツインテール執事が書いた。
たぶん「望みうる最善」は回収ルートの重層化だ。それが確立し、洗練されゆく過程で、売値の下落が見込める。それが確立し、洗練されてゆけば、「シチョーリツが全てです!」から「繰り返し、何度も見てもらえるのが良いサクヒン」へ、アニメのみならず日本の映像産業全体が舵を切る。
テレビ局にオカネを払って『DVDの宣伝』を放送するビジネスモデルは持たない。テレビのスケジュールに押され、放送コストの高さで大都市圏でしか放送できず、製作費の回収もままならぬまま、期待していたサクヒンが使い捨てにされてゆく様をオレは何度も見た。デジタルであれアナログであれ、地上波無料放送が圧倒的な地位に留まる限り、これが変わる事は期待し難い。
ひとつ難点を挙げるとすれば、この「マガジン謹製・単行本が封切り館方式」は「マンガ資本セントリック」な「ハリウッド型大作主義」に似たものになりそうと言う事だ。自分はここ数年のアニメの中では『無敵看板娘』と『二十面相の娘』が結構気に入っているのだけど、どちらも原作は、自分にはアニメほどではなかった。絵柄が違いすぎるなど、原作の雰囲気を大きく変えるような作品は、マガジン・モデルからは出てきにくいように思う。あと『大江戸ロケット』と『天元突破グレンラガン』も忘れちゃイケナイ。これら「アニメ資本セントリック」なサクヒンも「単行本が封切り館方式」からは出てきにくいように思う。
しかも内容は販売済みのものを寄せ集めとかじゃなくて、撮りおろしがほとんど(あってもモデルが出てたビデオをちょこっとだけ流すってくらい)っていう状況です。
あと雑誌もちゃんとしたものですが、広告をのせるためにやっているのかなぁなんて思わない訳でもないです。DVDの紙版って感じだけど、ちゃんと楽しめるものにはなっているとおもいます。